在宅ワークで田舎暮らし


都会からIターン移住を真剣に考えている人にとって、一番の現実的な問題はやはり「仕事」のことではないでしょうか。
自然が豊かな田舎は、もちろん住むのに良い環境なのは分かっていますが、ぶっちゃけ「食っていけるのか」どうか。
そもそも地元の若い人達からして生活のために田舎を離れ、仕事を求めて都会に出ていくような状態なのですから、そんなところで都会から来たよそ者が働き口を探すといったって、決して簡単なことではないことくらい容易に想像がつきます。

かといって今までやったこともない農業や林業にいきなり挑戦するというのもこれまた厳しい話です。
実際、田舎での農業に憧れて移住してきたものの、結局いろいろな事情で続けられなくなり、夢破れてこの地を去って行った人をこれまで何人も見てきました。

■在宅ワークのメリット

私の場合は幸運なことに、もともとの仕事だったコンピュータのソフト開発の仕事をそのまま「在宅ワーク」という形で信州に移住してからも続けられたので助かりました。
今でこそ在宅ワークやノマドワークは珍しくもない感じですが、私が在宅ワークを始めた頃はちょうど世間がWindows95で沸いていた1995年の頃のことで、まだインターネットも黎明期の時代でしたから、かなり時代を先駆けていたといえます。

おかげで新たに仕事探しをすることなくスムーズに田舎暮らしに移行できたわけですが、私はなにより毎日通勤せずに家で仕事ができるようになって、ギュウギュウの通勤電車から開放されたことが一番嬉しかったです。
ずっと家に居られるので家族と一緒に過ごす時間も増えますしね。
もっとも通勤しなくて済むのは良いことばかりじゃなくて、「運動不足になりがち」という健康面での罠がありますのでこの点は要注意。

あと、「都会の収入レベルのまま田舎移住できる」という点も大きなメリットです。
田舎と都会ではどうしても賃金レベルが違うわけですが、しかし都会の仕事をそのまま田舎に持って来られる在宅ワークなら、単に仕事の環境が変わるだけで給与レベルは変わりません。
田舎移住したことで生活のレベルを落としたりしなくても大丈夫なわけで、この点もとても助かりました。

■地域おこしに活かす

昨今はどの自治体でも都会から若者を集めるための「地域おこし」で頭を悩ませていますが、ITビジネス関係の仕事に限って言えば、在宅やノマドでの仕事が可能な時代なのですから、ネットの通信環境さえ整っていれば案外それだけで人は呼べるのかもしれません。
いまは生活に必要なものも、わざわざ町まで買いにいかなくてもネット通販ですぐに届きますし、辺鄙な田舎でも困ることはありません。
以前、田舎暮らしをしている株のトレーダーの話を聞いたこともあります。フリーランスも含めて、「ネットで稼ぐ」生活スタイルの人なら都会だろうが田舎だろうが関係ないわけで、こういう層にターゲットを絞って地域おこしを考えるのも悪くないかもしれません。